飲食店経営から、広告・販促の大切さを知る。
代表取締役の江原啓之さんは、バーテンダーとして街場で5年、ホテルで5年を務め、ホテル時代にワインソムリエの資格を取得し独立しました。
しかし経営は順調にいかず、店を畳んで広告制作会社に再就職。その後、再び独立し看板などのサイン計画の企画・制作を中心に行う広告制作会社「マーケットクリエイティブ」を立ち上げました。
けれども、江原さんは、実はいまも飲食店の経営がやりたいと言います。
江原啓之さん
「店舗経営に失敗したとき、バーテンダーとしての技術だけではなく、広告やプロモーションなど経営者視点でのクリエイティブな発想が必要だと痛感しました。そのために広告代理店に就職をし、その後この会社を立ち上げました。」
現在、マーケットクリエイティブは大阪府による経営革新計画の承認を受け、資金や広告制作プロモーションをサポートする「店舗まるごと応援団」という事業を立ち上げています。
独立したい人と一緒に3年間店舗運営を並走し、経営が順調ならその店を譲り、その後は2割のロイヤリティを収入としてもらうというシステムの確立をめざしています。
将来的には独立させた店舗運営と販促のサポート業務を主な仕事にすることを大きな目標とし、最終的には自社事業のみで会社が維持できる収入にしたいと考えています。」
看板屋でない発想力とフットワーク
北区松ヶ枝町に店舗設計、WEB、グラフィックデザイン制作の事務所と印刷工場、旭区には家具工場を所持しています。
人的ソフトとハードをすべて取り揃え、看板屋でもデザイン事務所でもない絶妙な立ち位置で業界をまたぎつつ、痒いところに手が届く営業で仕事を生み出しています。
本事業に採択された「オリジナルデザイン家具」のプロジェクトは、デザイン、家具製作、印刷までを一貫してできるマーケットクリエイティブのスキルを活かした事業であり、「店舗まるごと応援団」とともに、自社の主体的な事業によって収入を創出するためのプロジェクトとして位置づけられています。
江原さん
「審査会でもプリントした家具は多いのでは?との指摘を受けました。ただ、最大出幅1,600mmの溶剤系大型プリンターを所持しているのは弊社のような看板を製作する会社だけです。
しかし、弊社のようにプリンターを使って看板以外の仕事するところはありません。マーケットクリエイティブの通常業務として行なわれる一貫作業のシステムとそのマンパワーを“オリジナル家具”仕様に切り替えられる柔軟な社内体制がこのプロジェクトの強みでもあります。
また、ハード面での4色プリンター以外に白インクプリンターを所持し、透明や木目調などこれまでプリントできなかったものにも下地に白をプリントすることでその上に4色をのせることができるため、様々なデザインパターンのプリント柄の家具をつくることも可能になると考えています。」
今年度、江原さんは、ブランディングを意識した動きの中で、法人を中心にアプローチをかけ、設計段階の店舗や事務所を見つけ、そこの空間に添う家具をデザインし、無償で提供することでこの事業の面白さが伝わる事例をつくりブランディングの足がかりにしたいといいます。
・社長がみずからプロデューサーを務めるプロジェクトです。
・設計・デザイン事務所、印刷工場、家具工場を備えている会社が取り組むプロジェクトです。
・看板屋からも、デザイン事務所からも出てこない発想を立脚点に、ビジネスを考えています。
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