グラフィックプリント技術を用い、オフィスや店舗のニーズにあわせたオリジナルデザインのアート家具の製造販売に取り組むマーケットクリエイティブ(株)。事業2年目に入り、徐々に成果が上がり、またプロジェクトの位置づけも明確になってきたようです。
アート家具のアイデアから生まれた受注
昨年度は、外部のアートディレクター、設計の方を迎えてアート家具のプロトタイプを8点作成し、その後個別に営業活動を行ってきました。その中で、カラーコンタクトを大手商業施設で販売しているメーカーから販売用の什器の提案依頼をいただきました。そこでアート家具のアイデアを活かし、集客する家具であり、広告・看板でもある販売ツールを提案したところ、話が進みました。メーカーにとっては、この家具で売場を確保できるというメリットがあったのです。5月から図面を作成、6月からサンプルを作り出し、7月末に納品を完了。これが全国にある数百ヶ所の店舗に並ぶことになりました。現在は第2弾の提案を進めているところです。
「to C」展開をどう活かすか
「to C」(消費者向け)のアート家具については、今期からは社内で企画しようと、週1回のペースで打合せを重ねています。「趣味」「健康」「エコ」「食」「自分が欲しいと思うもの」など、毎回テーマを掲げてメンバーから企画案を募り、2週間前に決定案を6つに絞り込みました。トランク型ドレッサー、きおくシェルフ、料理道具収納、洋服掛けなど、家具にプラス1の要素を加えた商品です。現在図面化まで進んでおり、今年度中にはいくつかの商品の販売をスタートさせたいと考えています。
ただ、当社では「to C」の商売をしていなかったので、どういう販路を築けるかは、まだ十分には見えていません。販売のチャネルとしては店舗ではなくネットを、広告媒体としては雑誌を想定しており、話題を呼ぶための仕掛けとして、雑貨店などにディスプレイとして置いてもらうことを考えています。
当社では、「to C」の展開を、「to B」(企業向け)への呼び水として位置づけています。市場のトレンドを把握し、かつ製造のための設備を持っているので、新商品を企画し、サンプルを製作するプロセスには強みを発揮できるのですが、それを何千個・何万個と量産するプロセスについては、それを得意とする会社と連携して進めていきたいと考えています。当社としては、新たな商品を開発、提案する会社としてのポジショニングを、より強く意識しているのです。
取材:2013.8.7
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