「デザインプロデュース型商品開発促進事業」成果報告書 発行しました!
大阪府では、「デザインプロデュース型商品開発促進事業」の採択プロジェクトの成果から、デザインプロデュースの手法を解説する報告書を作成しました。
中小企業によるデザイン活用を成功に導くためには、単にデザインを施した製品を開発するだけでなく、マーケットを意識した商品を開発し、販路を開拓するとともに、プロモーションを行うというプロセス全体を正しくマネジメントする必要があります。
デザインプロデュースとはそのための手法ですが、この報告書ではどこに難しさがあり、どんな工夫をしているのかなどを、実際の商品開発では、どのように発揮されるのか、紹介しています。
「デザインプロデュース型商品開発促進事業」成果報告書
◆主な内容
・デザインプロデュースとは
・採択事業者紹介
・デザインプロデュースの現場
・残念サン
◆報告書の入手方法はこちらをご覧ください。(冊子の配布は終了しました。)
すっかり遅くなってしまいましたが、採択されたプロジェクトのデザインプロデュースのツボをまとめてみました。 |
・商品の売り先が確定してからプロジェクトが始まり、そこからメーカーを巻き込んでいます。
・メーカーにとって、デザイナーの考えを理解するのは難しい。その前提に立って、理解し合える関係づくりを目指しています。
・製造業側が始めたプロジェクトではなく、デザイナー側がコーディネートし、多くの製造業を巻き込んだ展開をしています。
・組合としてのブランドを訴求しつつ、個々の企業が切磋琢磨するシクミがあります。AKBの“総選挙”みたいですね。
・商品の売り先は卸、つまりB to Bです。その組合が、一般消費者向けの展示会を行い、そこから情報を集めています。
・同じくタオルの産地である今治では、佐藤可士和氏を起用してブランディングを展開しています。手法の違いに注目。
・脱下請けをめざす製造業は、自社商品開発を目指しますが、その開発、宣伝、販売には、これまで会社になかったノウハウが必要になります。
・浪花酒造とのコラボレーションは、相手先ブランドへの商品提供(OEM)です。同社はB to B(OEM) と B to C(自社商品)のバランスを、意識していますね。
・CRM(企業のマーケティング活動に積極的に結びついた社会貢献活動)。社会貢献をすることで、商品も売れる、という手法です。
・Technics(テクニクス)というブランドを立ち上げ、育て、世界に羽ばたかせてきた成功経験を、社長とプロデューサーが共有しています。
・圧倒的な製造技術の強みを支えているのは、「好奇心」と「知識欲」と「やる気」です。
・強みの技術をどの分野に活かしていくかの構想が、融通無碍ですね。
・創業者が「下請け仕事をせずに自社製造の台所用品をつくった」という点に注意。製品開発に慣れています。
・環境貢献型の製品と、ペットボトル回収システムの両方をプロデュースしようとしています。
・まずものづくりに注力して、いい製品ができた時点で一気に市場投入を図る、という手法を取っています。
・同社は、レンタル事業をしていることで、お客さんのニーズを日々直接聞くことができます。
・情報収集、現場調査をまず行い、そこから課題を抽出するという正攻法です。
・30年前に開発され、いまだに稼動している「スカイトイレ」を開発した先代の卓見にも注目。
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