残念サンの会社は、いつの間にか、海外ボーナス旅行ができるほどのヒット商品を生み出していますね。そこはOKなのですが、製造工程でデザインをパクられてしまったというのが、今回の残念ポイントでした。「丸いのに倒れない」という肝心の機能が模倣されず粗悪品になっていることで、かえって商品イメージの低下を招いてしまいそうです・・・
近年、模倣品・海賊版被害は、世界的な広がりを見せています。特許庁がまとめた「2011年度模倣被害調査報告書」(有効回答数:4303社)によると、2010年度の被害率は21.9%(944社)。模倣品の内容としては、デッドコピー(製品のデザイン・パッケージなどの形態をそのまま模倣)、デザイン模倣(製品のデザイン等の一部を模倣)、ブランド偽造が上位を占めています。市場における販売機会を失うだけでなく、ブランドイメージの低下、製品の安全性に関する問題、組織犯罪への資金的提供などの悪影響をもたらすため、各国・地域や国際機関などにおいても、重点的に対策が講じられています。
海外で被害を受けた国・地域では中国が最も高く(2010年度:68.0%)、次いで韓国(同25.5%)、台湾(同23.3%)、タイ(同9.4%)と続いており、アジア地域で深刻な状況となっています。
被害発見の契機としては、「代理店・ディーラーからの通報」「海外サイトを閲覧」「店頭で発見」が主なものとなっています。
近年では、摘発を逃れるために模倣手口の巧妙化も進んでいます。
具体的には、「見た目はそっくり作り、商標を付けずに販売」「中身と包装やロゴシールなどを別々の場所で製造し、販売時に合わせる」「正規品であることを示す識別シールを模倣して添付」といった手口が取られているようです。「摘発を逃れるために、在庫を貯めず次々と出荷しており、在庫を押収できない」との回答もあります。
対策としては「国内外での知的財産権の取得」が圧倒的に多く、効果があったものとしては「警察への取締申請」「模倣品の製造業者・販売業者への警告」「知的財産に関する担当者の現地派遣・常駐化」が挙げられています。コストが抑えられるのは魅力的ですが、信頼できる、またはトラブルがあっても対処できる国内の製造業者に依頼するというのが、シンプルにして効果的な方法といえるかも知れません。
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